病院に響く四重奏 いわきで読響演奏会 =福島

演奏を披露する読響メンバー(4日、いわき市で)
読売日本交響楽団(読響)のメンバーによる「読響ハートフル・コンサート」が4日、いわき市の福島労災病院1階の理学療法室で開かれ、バイオリン、ビオラ、チェロの弦楽四重奏の調べが響き渡り、入院患者や職員ら約100人が聴き入った。
がん患者やその家族を支援する公益財団法人「正力厚生会」と読響が、2007年度から全国のがん診療連携拠点病院などで開催している。県内では12年度以来となる2回目。
演奏したのは赤池瑞枝さん(バイオリン)、島田玲奈さん(同)、渡辺千春さん(ビオラ)、室野良史さん(チェロ)の4人で、エルガーの「愛の挨拶(あいさつ)」やアニメ映画「となりのトトロ」の「さんぽ」など計11曲を披露した。プログラムの合間には楽器ごとの音の違いを説明。アンコールでは童謡「ふるさと」の演奏に合わせて患者らが合唱する場面もあった。
入院中の大平昌明さん(77)は「選曲もすばらしく、心温まる時間を過ごせた」とうれしそうに話した。