助成事業

小児がん支援団体に助成 闘病の子に職業体験 付き添い家族に弁当 =宮城

 がん患者団体などの支援活動を行っている公益財団法人「正力厚生会」の今年度の助成金交付先が決まり、県内では、NPO法人「アンドブライツ」(仙台市泉区)が選ばれた。代表の千葉友里さん(43)は2022年7月に8歳だった三男雄太君を小児がんで亡くした。「息子の闘病中にあったらよかったなということを、今やっています」

 約1年に及んだ雄太君の闘病中、不安やつらさを共有できる県内の団体に出会えなかった。「身近に頼れるところがあったらよかったのに」と考え、同年9月、小児がんで闘病する子や、子を亡くした家族を支援する任意団体を設立した。

 米国発祥のチャリティー活動「レモネードスタンド」を軸に活動を始め、24年に法人格を取得。入院に付き添う家族に弁当を届けたり、亡くなった子どもたちへの思いを風船に書いて飛ばす企画を行ったりと活動の輪を広げてきた。昨年12月には家族会を作り、個別の相談にも乗っている。

 助成金は、闘病中の子らの夢をかなえる職業体験や、仙台市内を走るチャリティー駅伝の参加費などにあてる予定だ。特に思い入れのある職業体験は、美容師や運転士などで計4回実施した。千葉さんは「友人や支援団体の力を借りるとかなえられる夢もたくさんある。楽しそうな子どもたちの笑顔が何よりうれしい」と話す。

 活動を始めて3年半が過ぎたが、小児がんの治療中のつらさや合併症など、知られていないことはまだ多いと感じる。「目標は宮城に住む人がみな、小児がんを知っていること。小児がん経験者が大人になったとき、自然に配慮される社会になっているはずだから」。そんな願いが活動の原動力になっている。