助成事業

小児がん家族 対面で支援 あまのグループ =愛知

 公益財団法人「正力厚生会」(辻哲夫理事長)が公募した今年度のがん患者団体助成事業の助成金交付先に、小児がん患者の家族らを支援する「小児がん患者会ネットワーク・ピアサポートグループ」(あま市)が昨年に続いて選ばれた。メンバーは、活動の更なる充実を誓っている。(藤川拓生)

 2021年4月に設立された同グループは、全国の小児がん患者の親の会や遺族会、支援団体などで作る「小児がん患者会ネットワーク」の一グループで、家族が小児がんの闘病を経験した人たちの有志10人で活動。グループ名「ピア」(PEER)に「仲間」という意味がある通り、経験者が患者や闘病を支える家族らの悩み、相談を聴き、支え合う「仲間」になることを目指している。

 結成年がコロナ禍のさなかだったことから、患者家族たちの話を対面で聴くことはできなかったが、25年度の助成団体になったことで、同年10月、オンラインだけでなくピアとして初めて対面形式を加えた形で「サポート力を磨きあう会」を兵庫県立こども病院(神戸市)で開くことができた。

 小児がん経験者とその家族ら約30人が参加。10人がグループのメンバーとの直接の対面に臨んだ。心理教育カウンセラーの田中純さんを講師に招き、「どうすれば患者や家族の不安、孤立感を和らげる話し方、聴き方ができるか」など心構えを学んだり話し合ったりした。

 自身の子どもの看病を経験した代表の伊藤麻衣さん(40)は「オンラインだけでなく、直接、患者やご家族と言葉を交わし合った意義は大きい。率直な意見や考えを通して『支え合う仲間がいてくれる』と思ってもらえたらうれしい」と話す。メンバーの下野和香さん(52)も「話す相手のしぐさや表情の変化なども、言葉と同じくらいに思いや考えを表す」と対面の効果を強調する。

 10月には、名古屋市の名古屋大学医学部付属病院で磨きあう会を開く予定で、オンラインに加えて対面形式での参加も募る。助成金は、こうした活動の開催費用などに充てる。伊藤さんは「直接の対面形式も出来るようになったので、患者さんやご家族を支える力をさらに身に付けていきたい」と意気込んでいる。

 勉強会や活動についての問い合わせはグループのホームページ(https://cc-peersupport.com)。がん患者団体助成事業などの問い合わせは、正力厚生会(03・3216・7122)へ。