助成事業

パンキャンジャパン北海道支部など2団体助成 =北海道

◆がん治療 学ぶセミナー NPO法人パンキャンジャパン北海道支部 
 がん患者や家族を支援する「公益財団法人正力厚生会」の今年度の助成事業で、道内からは、札幌市厚別区の「NPO法人パンキャンジャパン北海道支部」(白岩剛代表)と、恵庭市の「NPO法人おはな」(石上一美代表理事)が選ばれた。
 パンキャンジャパン北海道支部は、膵臓(すいぞう)がん患者らの団体で、「広い北海道で仲間を増やし、共に闘いたい」との思いから2016年2月に設立された。コロナ禍前の19年までに、患者とその家族らが助け合い、孤立を防ぐことを目的としたサロンを札幌や旭川で19回開催。道内の病院と共催で、医師を招いて治療法などを学ぶセミナーも11回実施した。対面開催ができなくなった後もオンラインでのセミナーを実施。20年8月からは、北大大学院医学研究院と協力し、専門医による「膵がん教室」を毎月1回開いている。
 今年度は正力厚生会の助成を受け、患者数の少ない希少がんをテーマとしたセミナーを行う予定。膵臓がんの患者だった寺沢孝男・同支部副支部長(71)は「経験したからこそ寄り添えることもある。知識や体験談を伝えることで、患者や家族の不安を和らげ、治す希望を持ってもらいたい」と語った。
 NPO法人おはなは、市民を対象に、がんに関する知識を普及する講座の開催や、患者を支援するがん体験者(ピアサポーター)の養成などに取り組んでいる。