助成事業

婦人科がん支援、啓発に助成 =神奈川

◆相模原「ウィメン&キャンサー」 
 がん患者や家族を支援する公益財団法人「正力厚生会」の今年度の助成事業の一つに、婦人科がんに関する支援や啓発活動を行っている一般社団法人「ウィメン&キャンサー」(相模原市中央区)が選ばれた。
 活動のきっかけは2017年、インターネットを通じて知り合った卵巣がん患者たちが、情報交換したり交流会を開いたりしたことから。患者仲間の口コミで活動は広がったが、コロナ禍で対面での活動が困難となり、やがて停止状態に。再開を望む声は多く、21年に組織化して再開した。対象も婦人科がん全般に広げ、医師3人を顧問に迎えて運営体制も強化した。
 現在の会員は8人で、医療セミナーや講演会、交流会を開催。多くの人に婦人科がんについて知ってもらう「見える化プロジェクト」を計画中で、イベントの配信や、医療情報を提供するウェブサイトの構築を検討しており、費用の一部を今回の助成金で賄う予定だ。
 活動当初からのメンバーで代表の瀬下美和さん(58)は、「婦人科がんに関する情報は少なく、世間の誤解も多い。こうした状況を少しでも改善し、患者への支援につなげたい」と力を込めた。