助成事業

小児がん患者支援へ啓発 レモネード収益寄付 つくば =茨城

 小児がん患者の支援に取り組む市民グループがつくば市内に発足し、支援活動を始めている。2日にはつくばエクスプレス(TX)つくば駅前の広場で啓発イベントを開催する。「小児がんへの理解を広げたい」という。
 グループは「HiStar'now★Tsukuba(ヒスターズナウ ツクバ)」。代表の照井美穂さん(40)は2020年、当時2歳の次男を小児がんで亡くした。コロナ禍の中、7か月の闘病生活を経験し、小児がんへの理解が不足し、家族への支援も少ないと痛感した。このため、翌21年5月、友人らと一緒に小児がん啓発のグループを発足させた。
 活動の中心は「レモネードスタンド」だ。アメリカで生まれた支援活動で、レモネードを販売し、売り上げを小児がん研究のために寄付する仕組み。
 照井さんらが6月、公益財団法人正力厚生会助成イベントの中で実施したレモネードスタンドは、中高生ボランティアの活躍もあって計700杯を販売。7万円を研究支援団体に寄付することができた。
 また、筑波大病院の小児病棟のプレイルームにバルーンアート(風船をつなげた飾り)を贈り、入院中の子どもたちに楽しんでもらった。同病院小児科の八牧愉二(やまき・ゆに)医師は「小児がん患者の支援や啓発につながる大変ありがたい活動。医師にとっても励みになります」と話す。
 2日の啓発イベントは、TXつくば駅前の「つくばセンター広場」で午前10時~午後3時に開催。つくば市も共催する。レモネードスタンドのほか、がんを理解するのに役立つクイズラリー、ストリートサッカー体験や体幹トレーニング体験なども楽しめる。照井さんは「ぜひ足を運んで、小児がんについて知ってほしい」と話す。