乳がん啓発 姫路城ともす 10月1日 =兵庫
公益財団法人「正力厚生会」が公募した2021年度がん患者団体助成事業の助成金交付先に、県内からは乳がん患者らでつくる姫路市の「ピンクリボンひめじ」が選ばれた。助成を受け、関係者は10月1日夜、2年ぶりに姫路城大天守をピンク色にライトアップし、早期の発見や治療の大切さを呼びかける。
団体は、乳がん経験者の呼びかけで2012年10月に発足し、「母の日」(5月第2日曜)や「乳がん月間」(10月)に商業施設などでキャンペーン活動を続けている。15年からは毎年10月1日、姫路城のライトアップもしてきたが、昨年は新型コロナウイルス感染拡大で中止していた。
代表の川元瑞穂さん(59)は12年、右胸にしこりを見つけた。「5年、10年先が見えない」とふさぎ込む中、団体の発足を知って参加した。元気に活動するメンバーに勇気づけられながら、手術やホルモン治療を経て職場復帰したが、「もっと早く乳がん検診を受けていたら、しこりが小さなうちに見つけられた」と今も後悔しているという。
ライトアップは日没から午後10時まで。川元さんは「早期発見、早期治療ができれば治癒率は高い。ライトアップを見た多くの人が検診を受けようと感じてほしい」と話している。