助成事業

がん患者3団体に助成 大阪肝臓友の会など =大阪

 公益財団法人「正力厚生会」が公募した2021年度がん患者団体助成事業の助成金交付先に、府内から「関西GIST患者と家族の会」「大阪肝臓友の会」「中皮腫サポートキャラバン隊」の3団体が選ばれた。
 「関西GIST患者と家族の会」(大阪市城東区)は、10万人に1~2人の発生率といわれる希少がんの一つ「消化管間質腫瘍(GIST)」と闘う患者がともに支え合っていこうと、2018年に設立。
 専門医による講演会のほか、再発や手術、薬の副作用などについて話し合うミニ学習会、会員同士の交流会を通じて、病気に対する知識や理解を深めている。
 52歳の時に発症した代表の武田勝さん(66)は、小腸の一部を切除後、肝臓への転移が見つかった。「専門医や症例が少ないため、治療法の選択肢が限られる。孤独に闘病している人たちが多く、これからも患者同士が互いに心を通わせられる場でありたい」と話す。
 「大阪肝臓友の会」(大阪市北区)はウイルス性肝炎や肝硬変、肝臓がんの患者に最新の治療や体調管理の方法に関する情報などを届ける活動をしている。1983年に設立、現在の会員は280人。
 事務局長の西村慎太郎さん(72)は25歳でB型肝炎ウイルスの陽性が確認され、肝炎、肝硬変、肝がんと進む病気と闘ってきた。そんな中で友の会に参加、事務局の仕事を続けてきた。「この病気は闘病生活が長く、患者に最新情報を届け、励まし合うことが大事」と語る。助成金は患者や家族を支える医療、福祉サービスを紹介する冊子の作成に役立てるという。
 「中皮腫サポートキャラバン隊」(大阪市西区)は、2017年に代表の右田孝雄さん(56)らが、全国の患者を訪ね、各地域で交流会をもとうとスタート。これまでに北海道から沖縄まで延べ200人以上の患者と情報交換をしてきた。
 アスベストを原因とする中皮腫は、診断が難しく、治療薬や治療法も少ないのが現状。有用な情報が得にくいため、孤立する患者たちと直接会って語り合うことで互いに励まし、生きる希望につなげてきた。
 新型コロナウイルスの感染拡大により、ネットを使った交流会や勉強会にも力を入れる。これまでに開催した患者や専門医の講演記録を冊子にする計画が進んでおり、今回の助成金を活用して1500部を作製。全国約600か所のがん拠点病院に寄贈するという。