助成事業

乳がん 早期発見に冊子 あけぼの岡山に助成金 =岡山

 公益財団法人正力厚生会が公募した今年度のがん患者団体助成事業の助成金交付先に、乳がん患者でつくる「あけぼの岡山」(岡山市北区学南町)が選ばれた。患者で同会代表の宮本絵実さん(73)は「助成を受けてさらに活動を充実させたい」と話す。
 同会は1988年に設立され、会員は約30人。乳がん患者が集まって不安や悩みを打ち明ける相談会や、正しい知識を得るための勉強会、早期発見の大切さを訴える啓発活動などに取り組んでいる。
 特に力を入れているのがアンケート「乳がん体験者の振り返り基礎調査」だ。患者が診断前に感じていた心身の異変を詳しく尋ねる内容で、約600人が回答した。乳房の痛みやかゆみ、体重変化、だるさのほか、「ブラジャーにしみができていた」「やけに落ち込んだ」など各患者に起きた変化が寄せられたという。
 今回の助成金はアンケート結果をまとめた冊子2000部の作成に役立てる。宮本さんは「少しでも心身の異変に気付いたら、検診を受けてほしい。冊子を乳がんの早期発見に活用したい」と話している。