助成事業

膵臓がん患者支援を評価 札幌のNPOに助成 =北海道

 がん患者や家族を支援する公益財団法人「正力厚生会」の今年度の助成事業で、札幌市厚別区のNPO法人「パンキャンジャパン北海道支部」が選ばれた。膵臓(すいぞう)がんの治療情報を提供し、闘病を支えるセミナーなどを中心とする活動が評価された。

 同支部は膵臓がん患者と支援者が「道内の仲間を増やし、ともに闘いたい」と2016年2月に結成した。〈1〉医師を招いて最新の治療法を学ぶ勉強会〈2〉患者同士が助け合い、孤立するのを防ぐ交流会――など、これまでに道内で様々な活動を展開してきた。

 特に訴えているのは早期発見の重要性だ。全国的にも低い道内の膵臓がん患者の生存率を向上させていきたいと、家族ら周囲の支援も欠かせないことなども紹介している。

 膵臓がんを患った経験がある松本真由美・同支部代表(62)(札幌市東区)は、「膵臓がんを経験した私たちだからこそ解決できる悩みもあるはず。これからも患者や家族の不安を解消できるように貢献し、少しでも希望や勇気を与えていきたい」と語った。

 正力厚生会の助成は、今後の講演会や患者同士の交流会の運営費として使用する予定だ。