助成事業

三原の団体 がん患者支援 =広島

 公益財団法人正力厚生会(東京)が公募した2020年度がん患者団体助成事業の助成金交付先が決まり、県内では、がん患者や家族の支援活動をしている「キャンサーズギフト」(三原市港町)が選ばれた。

 「がんであっても、がんになったからこそ、生きる喜びを再発見する暮らしをサポートしたい」と、がんを経験した松本久美子さん(49)が代表となり、19年1月、がん経験者らと団体を設立。会員の医療・保健福祉従事者と患者の「お話会」や、がんについて学ぶ講演会を開き、個別相談にも応じている。

 このほか、治療による脱毛や皮膚の変化に悩む人に美容に関するアドバイスをし、心身への影響を緩和できるよう、ヨガ体験会を開催。20年度は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、患者らがオンラインで参加できるようにする。

 松本さんは「がんになっても、自分でできることはたくさんある。一人で悩まず、孤独にならないよう工夫を凝らした活動をしていきたい」と話している。

 20年度のがん患者団体助成事業は、全国の81団体から応募があり、31団体が対象に選ばれた。キャンサーズギフトへの助成金は40万円。