肺がん患者 交流の場作る 「ふたば」に助成=富山
公益財団法人「正力厚生会」が公募した2019年度がん患者団体助成事業の助成金交付先に、肺がん患者の交流、支援に取り組む「富山肺がん患者会ふたば」(富山市)が選ばれた。代表の長光代さん(56)は「肺がんと闘っている人に『一人じゃない』と伝えるために、これからも体験を共有できる場を作っていきたい」と話している。
◆年4回の定例会
長さんは14年に肺がんと診断され、15年に手術を受けた。元々病院でがん看護専門看護師として働いており、判明した当初は「まさか自分ががんになるなんて」とショックを受けたという。
手術を受け、がんは完治。「自分の体験を生かし、少しでも患者の力になれるよう支援したい」と県内のがん患者会などに顔を出し、知り合ったほかの肺がん患者と3人で17年に同会を設立した。長さんは「県内に肺がんに特化した患者会は少なく、平日に病院で開催されているものは仕事をしている人には通いにくい。土日でも参加できる民間の患者会を新しく設立したいと思った」と語る。
現在、会員は40~80歳代の27人で、がんに関する講演や会員の交流を行う定例会を年4回開いている。助成金を活用し、定例会の会場を会議室から和やかに時間を過ごせるカフェに移し、がん専門の医師ら有識者を講演に招きたいという。
問い合わせは、同会事務局(平日午後5~8時、090・3885・9647)へ。