がんサロンネット 助成 患者手記集2000冊作成へ=熊本
公益財団法人「正力厚生会」が公募した2018年度がん患者団体助成事業の助成金交付先に、がん患者らでつくる連絡組織「がんサロンネットワーク熊本」が選ばれた。がん患者の手記集の作成を計画しており、関係者は「がんに対する理解を深める活動を進めたい」と話している。(江口朋美)
「がんサロン」は、がん患者や家族の交流の場として、約10年前から県内で広がった。現在、病院や個人宅など29か所で開かれており、個人会員は約80人という。同ネットワークは各サロンの連絡組織として12年に設立し、サロンの運営に関する情報交換や研修などに取り組んできた。
がんに関する啓発活動も行っており、正力厚生会からの助成金15万円を活用し、患者らの手記集を出すことにした。30~50人分の掲載を目指しており、2000冊を作成し、年明けには県内の学校や病院に配る予定という。
同ネットワークの担当者は「手記を通し、苦しみや希望を共有できる。がん患者がどんな気持ちで生活をしているのか、多くの人に知ってもらいたい」と話している。