助成事業

がん患者助成 札幌の団体に 街中相談会に活用へ=北海道

 NPO法人「市民と共に創るホスピスケアの会」(札幌市中央区)が、公益財団法人「正力厚生会」の2018年度がん患者団体助成事業の助成金交付先に選ばれた。助成金は、札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)で7月7日に開かれる医師やがん患者による相談会「ちえのわ 街なかカフェ」に活用される。
 「市民と共に創るホスピスケアの会」は1997年、札幌市内の病院で看護部長だった石垣靖子代表理事(79)らが設立。がん患者の痛み緩和や、生活支援などを重視する「ホスピスケア」を広めるため、専門家による市民講座や、がん患者や家族が交流して悩みや体験を語り合う「ひまわりサロン」を開催するなどの活動を続けた。
 今年2月には、15~39歳の「AYA世代」のがん患者が集う会「アヤキタ!」を設立し、若年がん患者の就職や結婚、出産などに関する悩みを打ち明けられる場を作った。
 「ちえのわ 街なかカフェ」は年1回の開催で、今年で5回目。専門家によるがんに関する講演会や、相談会が開かれ、誰でも無料で利用することができる。
 現在の会員は約130人。石垣代表理事は、「『その人らしい生と死を支える』という意味では、がんだけではなく、他の病気に対してもホスピスケアは大切。様々な病気の患者さんが交流できる場にしたい」と話している。