助成事業

がん教育支援へ助成金 クレブスサポートに=佐賀

 公益財団法人正力厚生会が公募した2017年度がん患者団体助成事業の助成金交付先に、佐賀市のNPO法人「クレブスサポート」が初めて選ばれた。助成金を活用し、小学校で自身の闘病体験を語るなどしてがん教育を支援する「CE(キャンサーエデュケーション)サポーター」を育成する。
 クレブスはドイツ語でがんを意味する。クレブスサポートは06年、がん医療の発展と患者支援、検診受診の啓発を目的に設立された。これまで患者とその家族らが交流する「がんサロン」の運営、設立の支援などを行ってきた。
 14年に直営のがんサロン「ぴあ」を佐賀市に開設し、現在は小城市、上峰町のサロンも運営。また、がん予防推進員の養成研修を県から受託していたほか、サロンで相談を受けたり自身の体験を語ったりする「がんピアサポーター」を養成した。
 CEサポーターを養成する講座は6~8月に開催し、20人程度を予定している。講座では、参加者は子どもへの適切な伝え方などを重点的に学ぶという。
 佐賀市の会場で14日にミニ学習会が開かれ、県医療センター好生館の中川原章理事長が患者やサポーターの人らと一緒にがんとの付き合い方について語り合った。中川原理事長は「医療はこの15年ほどで大きな発展を遂げている」などと話し、患者らを励ました。