助成事業

道内2団体に助成=北海道②

病院の職員らと交流会の打ち合わせをする堀さん(左)(旭川市立旭川病院で)

公益財団法人「正力厚生会」によるがん患者団体助成事業の対象に、道内からNPO法人「市民と共に創るホスピスケアの会」(札幌市、松本克弘代表)と血液疾患患者と家族の会「いちご会」(旭川市、堀幸子代表)が選ばれた。それぞれに助成金が贈られる。
 【血液疾患患者と家族の会「いちご会」】
 白血病を患った経験のある元患者らが2008年に結成した。血液のがんを患うと、免疫力が低下するため、自由に面会ができにくくなり、患者は孤独感を覚えやすくなる。抗がん剤投与や骨髄移植による治療の痛みの程度、治療後の生活など不安は多いが、相談できる相手が少ない。白血病を患ったことがある事務局の堀幸子さん(51)らは、病室の患者からメールで相談に応えるなどの活動をしている。
 昨年7月には、活動拠点にしている旭川市立旭川病院に講師を招いてセミナーを開催し、同年10月には会員同士が体験談を語り合う会も開いた。しかし、告知のための印刷物経費は中心メンバーの負担だった。
 堀さんは「患者は退院後も再発の不安を抱えている。つながりを求めている患者も多い。助成金は活動の輪を広げるのに役立てたい」と喜んでいる。