助成事業

道内2団体に助成=北海道①

がん療養中の食事について、管理栄養士が講師を務めた学習会(昨年10月、札幌市で)=市民と共に創るホスピスケアの会提供

 公益財団法人「正力厚生会」によるがん患者団体助成事業の対象に、道内からNPO法人「市民と共に創るホスピスケアの会」(札幌市、松本克弘代表)と血液疾患患者と家族の会「いちご会」(旭川市、堀幸子代表)が選ばれた。それぞれに助成金が贈られる。

 【NPO法人「市民と共に創るホスピスケアの会」】
 1997年に設立され、がん患者や家族が交流するサロン開催などの活動を続けてきた。2009年からは、がん患者の生活向上に役立つ情報を提供する学習会「ちえのわ」も運営している。12年度は4回の「ちえのわ」を実施し、がん患者の心身の苦痛を和らげることを目的とした「緩和ケア病棟」の見学会や、がん治療による味覚の変化に対応した食事について、管理栄養士を講師に学習会を行った。
 新年度の活動では、がん拠点病院や公共機関にパンフレットを置いてもらったり、新聞による広報を行ったりするなどして、広く参加者を募ることにしている。
 現在の会員は約140人で、運営委員の山田富美子さん(60)は「患者と家族を支える仕組みはまだまだ不足している。ひとりでも多くの方が有用な情報を得られるよう活動を広げていきたい」と話している。