図書館,がん相談支援センター連携の講座配信 国立がん研究センター
正力厚生会では、身近な図書館をがん情報の普及拠点にする国立がん研究センターのプロジェクト「図書館&がん相談支援センター連携ワークショップ(講座)」と「がん情報ギフト」事業を支援しています。前者は昨年に続き、「図書館総合展―オンライン」のイベントとして11月13日に開催されました。内容は改めて同展のサイトで無料配信されています。
オンラインの同ワークショップには図書館関係者73人、医療関係者70人、行政関係者ら7人の計150人がエントリー。全国のがん診療連携拠点病院などにある「がん相談支援センター」と図書館との持続可能な連携をテーマに、琉球大学病院がんセンターの増田昌人センター長と、日本図書館協会健康情報委員の柚木聖氏(浦安市立図書館)が講演しました。
続いて愛媛県宇和島市、島根県隠岐の島町と沖縄県での連携の実例が、取り組みの当事者から発表されました。連携により、図書館は医療書籍の選書で相談相手ができたり、相談支援センターは健康な人が訪れる図書館で予防や受診の啓発ができるようになったり――といったメリットが紹介されました。息の合った発表とその後のディスカッションの様子からは、まずは図書館と医療機関の担当者同士で対話を重ねるコミュニケーションの大切さが浮き彫りになりました。
一方、図書館へがんの冊子セットを贈る「がん情報ギフト」の配置図書館は、2021年9月現在で全国520館に達しました。ネットで「がん情報ギフト 冊子が手に取れる図書館」と検索すると、配置図書館が調べられます。