助成事業

弦楽の生演奏患者ほっこり(鳥取)

演奏で入院患者らを和ませる団員たち(米子市車尾の米子医療センターで)

 読売日本交響楽団の団員が、がん診療の拠点病院などを巡回して弦楽四重奏を披露する「読響ハートフルコンサート」が25日、米子市車尾の米子医療センターで開かれた。入院患者ら約70人が集まり、クラシックの名曲や懐メロの生演奏に心を和ませた。
 バイオリンとチェロ、ビオラの奏者4人が、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章やブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」、坂本九さんの歌で知られる「見上げてごらん夜の星を」など10曲を演奏。最後は奏者の伴奏で来場者全員が「ふるさと」を合唱した。
 入院患者らは「弦楽の響きに生きる力をもらいました」「昔を思い出してうれしかった」などと感動し、同センターがん相談支援センター看護師長の水谷ふみ江さん(51)は「温かい演奏が心に残りました」と話していた。
 コンサートは、がん患者の支援事業として公益財団法人「正力厚生会」と読響が2007年に開始し、今回が52か所目。同センターは、病院改築と緩和ケア病床の新設を機にコンサートを誘致した。