助成事業

乳がん撲滅 リングから熱く訴え=愛知

プロレスを通じて乳がん検診の重要性を訴える高井さん

 愛知県一宮市のNPO法人「バボナターレ」が「母の日」の8日、同市の真清田神社前の特設リングでプロレスの試合を行った。レスラーらが、派手なマイクパフォーマンスで「自分のお母さんや妻たちに乳がん検診を受けさせて」と、男性ファンらに訴えた。
 試合には、新一宮プロレスのレスラーのほか、名古屋市の地域密着プロレス団体「チームでら」代表の高井憲吾さん(37)らが出場。高井さんは2014年3月、東京や大阪への遠征試合にも必ず観戦に来てくれたファンの女性を乳がんで亡くしている。当時は介護の仕事もしていて、プロレスをやめようと迷っていたが、女性の死をきっかけに、「生涯プロレスをする」と誓った。高井さんは「プロレスの試合をして乳がん検診を広めることが、自分の使命」と意気込んでいる。
 会場には約300人の観客が訪れ、自分の母親を乳がんなどで亡くしているバボナターレの馬場秀樹代表(44)も「明るく、楽しく、元気なまちを作るには、明るくて楽しくて元気なお母さんが必要。だから、がん検診を広めてほしい」と呼びかけた。
 同法人は、公益財団法人正力厚生会が公募したがん患者団体助成事業の助成金交付先に選ばれた。