助成事業

心の痛みに共感=岐阜①

◆虹の会 
 2005年5月に設立され、がん患者とその家族らの心の痛みを和らげる活動を続けてきた。
 可児市の帷子(かたびら)公民館で毎月1回、午前はがん患者と家族、午後はがんで亡くした人を対象に集いを開催している。小野口裕子代表(63)は「ため込んだ悲しい気持ちを話すことで、その思いに共感し、新たな生き方を見つけるきっかけになればと始めた」と話す。
 約30年前、父を亡くした際、入院中の医師や看護師の対応に納得がいかず、がんを含めた終末医療に興味を持ったという。
 会では、登山や映画会、コンサートなどを実施。患者や家族からは「生活の質も向上し、癒やされます」と好評。年3回発行の会報「えん」には、会員の手記や医療情報を掲載している。
 助成金25万円は、13日の講演会や映画鑑賞会に使われた。小野口代表は「同じ体験をした者同士分かり合えることもある。参加してほしい」と呼びかけている。